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技術コラム

【特殊六角ボルト製作】特殊形状から材質まで一貫対応

特殊六角ボルト製作に一貫対応いたします。当社は設計段階からのVE提案、試作から量産、加工から表面処理までの一貫した生産体制により、お客様のQCD(品質・コスト・納期)向上に貢献し、安定した品質の製品を迅速にご提供いたします。

特殊六角ボルトとは?

六角ボルトは、六角形の頭部を持つボルトで、最も一般的なボルトの一種です。スパナやレンチなどで容易に締め付けや取り外しができるように設計されています。六角ボルトは、ねじ部と頭部から構成されており、ねじ部は相手材にねじ込まれ、頭部は締め付け時に工具をかける部分となります。

一般的な六角ボルトは、JIS(日本産業規格)やISO(国際標準化機構)などの規格に基づいて大量生産されており、汎用性が高く、様々な場面で利用されています。

しかし、現代の高度な機械や装置の開発においては、標準規格の六角ボルトでは対応しきれない、より複雑かつ特殊なニーズが増加しています。特に、横穴付き、細めのピッチ、対辺が特殊、あるいは高強度といった、形状や機能に特化した要求は、規格品のみでは賄えません。このような背景から、通常の六角ボルトでは解決できない課題を抱える設計者や調達担当者にとって、特殊六角ボルトの存在は不可欠となっています。

機械・装置メーカーが直面する六角ボルトの課題とポイント


機械・装置メーカーの設計開発や調達購買担当者の皆様は、標準的な六角ボルトでは解決できない様々な課題に直面しています。これらの課題は、製品の性能、信頼性、コスト、さらには市場投入までのスピードに直結するため、適切な特殊六角ボルトの選定と調達が極めて重要です。

標準品では解決できない「特殊環境下」での課題

標準六角ボルトは一般的な環境下での使用を想定していますが、機械・装置によっては極めて過酷な環境で使用されます。

高温・低温環境
エンジンルームや炉周辺といった高温、あるいは宇宙機器や冷凍装置のような極低温下では、通常のボルトは強度低下や脆化、緩みが発生する可能性があります。低温靭性や熱膨張への考慮が不可欠です。

腐食・薬品環境
海水に晒される船舶部品、化学薬品を取り扱うプラント設備などでは、ステンレス鋼でも腐食が進行します。特に塩素ガスや強酸・強アルカリといった特定の薬品には、特殊な耐食性が求められます。

振動環境
自動車や産業機械など、常に振動が発生する環境ではボルトの緩みが発生しやすく、重大な事故につながる可能性があります。緩み止め機構や振動に強い締結方法が必要です。

製品設計における「小型化」「軽量化」の要求

現代の機械・装置は、性能向上に加え、より小型で軽量であることが求められます。これにより、搭載部品にも厳しい制約が生じます。

小型化
限られたスペースに機能を詰め込むため、ボルト自体も極小サイズや、頭部が低い・頭部のない特殊形状が要求されます。締結に必要なスペースの最小化も重要です。

軽量化
航空宇宙機器やドローン、EVなど、質量が性能に直結する分野では、締結部品一つ一つの軽量化が全体の性能向上に寄与します。チタン、アルミ、さらには樹脂製ボルトといった軽量素材の採用が検討されます。

既存のボルトでは実現できない「特殊機能」への要望


特定の用途や機能を実現するために、六角ボルト自体に特殊な機能が求められることがあります。

ガス抜き穴
真空装置や密閉容器内での使用において、内部に閉じ込められた空気を排出するための穴付きボルトが必要です。

脱落防止
振動や分解時にボルトが完全に脱落することを防ぐための、特殊なネジ山や座面構造を持つボルトが求められます。

横穴付き
頭部に回り止めのための横穴加工がおこなわれることがあります。

電流絶縁・非磁性
電子機器や医療機器などでは、電気的な絶縁性や非磁性が求められることがあり、樹脂製ボルトなどが選択肢となります。

多品種少量生産における「調達」の課題


多様なニーズに応える機械・装置の開発が進む中で、特殊六角ボルトの調達は課題を伴います。

サプライヤー探し
特殊な形状や材質、機能を持つボルトに対応できるメーカーは限られており、適切なサプライヤーを見つけることが困難です。

コストと納期
特注品は量産品に比べてコストが高く、納期も長くなる傾向があります。試作段階での迅速な対応や、小ロットでの安定供給が求められます。

品質保証
特殊な要件を持つボルトは、品質確保がより一層重要です。設計通りの性能発揮と信頼性のある品質管理体制が求められます。

これらの課題に対し、貴社のようなカスタムメイドの特殊六角ボルト製造に特化した企業が、設計開発から調達購買までを一貫してサポートできる体制を整えていることは、機械・装置メーカーにとって大きなメリットとなります。

特注ネジ製作・加工センターが提供する特殊六角ボルト

多岐にわたる特殊形状への対応力

当社は、お客様の「こんなボルトが欲しい」という漠然としたイメージから、具体的な製品として具現化する多岐にわたる特殊形状への対応力を持っています。明確な図面がない場合でも、お客様のラフスケッチ(ポンチ絵)や既存の現物から、精度の高いボルトを製作することが可能です。

また、規格品への横穴加工、溝加工などによって特注の六角ボルトを製作することももちろん加工です。

頭部・ネジ部の追加工、小径・極低頭などの特殊形状対応

六角ボルトの頭部に横穴を設けたり、特殊な溝加工を施したり、また、通常の工具ではアクセスできない狭いスペースに対応する極小径ボルトや、製品の外観に影響を与えない極低頭ボルトなど、お客様の具体的な要求に応じた複雑な頭部・ネジ部の追加工、小径・極低頭などの特殊形状対応が可能です。これにより、設計の自由度が高まり、製品の機能性やデザイン性を向上させることができます。

用途に合わせた最適な材質選定と提案

ボルトの性能は、その材質に大きく左右されます。当社は、お客様の使用環境や求める機能性を詳細にヒアリングし、最も適した材質を提案することで、製品の長期的な信頼性を保証する用途に合わせた最適な材質選定と提案を行います。

金属から樹脂(PEEKなど)まで、幅広い素材への対応力

標準的な炭素鋼やステンレス鋼はもちろんのこと、耐熱性、耐食性、耐薬品性、軽量性、非磁性といった特殊な機能が求められる場合には、チタン、インコネル、モリブデン、ハステロイなどの難削材や、電気絶縁性や耐薬品性に優れたPEEKなどのエンジニアリングプラスチックに至るまで、金属から樹脂(PEEKなど)まで、幅広い素材への対応力を持っています。これらの具体的な課題に対し、最適な材質を選定することで、製品の耐環境性能向上や軽量化に貢献し、製品寿命の延長やエネルギー効率の改善を実現いたします。

試作から量産まで一貫した生産体制

製品開発の初期段階から量産まで、全てのプロセスを当社で試作から量産まで一貫した生産体制でサポートすることで、お客様の負担を軽減し、迅速かつ安定した製品供給を実現します。設計、加工、表面処理、検査まで全ての工程を自社または提携工場で一元管理することで、品質のばらつきを極限まで抑え、安定した品質の製品をお客様にお届けします。試作品の迅速な提供から、必要な数量を必要な時に供給する小ロット生産、さらには大量生産まで、お客様の多様な生産計画に柔軟に対応いたします。

特殊六角ボルトの製品事例

六角ボルト 横穴追加工品

六角ボルト 横穴追加工品

こちらは、インフラ設備のメンテナンスで使用されるSCM435製六角ボルトの事例です。

SCM435は難削材であるため、最適な加工条件を検討し、旋盤で頭部の刻印を消す加工も実施しました。

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RoHS対応 六角ボルト

RoHS対応 六角ボルト

こちらは、食品機械に使用される六角ボルトの事例です。お客様より「食品と接触する可能性のある箇所に部品を取り付けたい」というご要望をいただき、RoHS対応が必須条件でした。

当社では、対応する材質・メッキを調査し、お客様のニーズに合致する条件をご提案。RoHS証明書をご提供することで、安心してご使用いただける製品を実現しました。

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特殊六角ボルトの調達、加工、製作は当社にお任せください。

いかがでしたでしょうか。特殊なサイズ、材質、形状、あるいは厳しい環境要件などの六角ボルトの調達や製造、規格品の六角ボルトへの追加工などはぜひ当社にお任せください。

当社は、他社で断られがちな難易度の高い六角ボルトの加工・製作、規格品の追加工、金属部品の樹脂化、ポンチ絵や現物からの製造まで、培った技術力と柔軟な対応力でお客様の課題を解決します。六角ボルトに関するどんなご要望でも構いません。まずはお気軽にご相談ください。

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